ネオ・チャイナ

訪日観光客、権力闘争、海洋進出、経済減速など中国に関するニュースを目にしない日はない。
しかしその中身は、領土拡張など得体の知れなさへの恐れ、
経済規模では既に追い抜かれたことの不安、
まだまだ振る舞いが粗野な人民を下に見る気持ち、
などがごちゃ混ぜになったものが多く、
中国や人民の実相に触れられるものではない。

その点、本書は中国滞在歴が長い米国人記者によって、規範なき成長を遂げた中国で生きる人民達に触れることが出来る。
読んでみて、腐敗、格差、拝金主義が蔓延する社会に戸惑う一般人民がイメージされた。
経済的に巡航速度で運航しつつ、彼らのフラストレーションをコントロールするのは大変な仕事ですね。